漫画を濃くレビュー・感想・考察

『魔法少女・オブ・ジ・エンド』の感想・レビュー

      2018/12/27

パニック物はもうお腹いっぱい。でも、嫌いじゃないぜ

■ 巻数

2015年9月10日現在 既刊9巻~

■ 作者

佐藤健太郎

■ 紹介

主人公・児上 貴衣は毎日繰り返される日常を特に楽しみもなく淡々と過ごしていた。そんなある日、テストの最中に外で生活指導の教師がゴスロリのような格好をした少女と話しているのを窓から見かける。その教師がその少女に話しかけてすぐに少女の武器(?)によって頭が粉々に砕け散る。幻を見たのか?わけがわからなくなりとりあえずトイレに行く貴衣だが、帰って来るとクラス中がその少女によって惨殺されていた。わずかに生き残った他の生徒達と校外へ逃げると、数多くの少女(魔法少女)達が独自の魔法を使い人々を片っ端から抹殺している光景を見た。果たして貴衣達は生き残ることができるのか。この惨劇の本当の意味と首謀者は誰なのか。

■ 感想

ありふれた高校生のありふれた日常。繰り返される毎日。しかし、その日常は突如現れた魔法少女によって血みどろの惨劇に変えられた。出だしは近年よく見られる『ある日突然なんの脈絡もなくサバイバル状態になってしまうパニックホラー』といった体。“神さまの言うとおり ”の出だしと同じような感じ。 でも、“神さまの言うとおり ”はひたすら生き残りをする為のゲームが延々と繰り返されるだけだけど、この魔法少女・オブ・ジ・エンドは、サバイバルの途中から話が一気にブワっと広がる。一巻だけ読むと単なるスプラッタ+サバイバルの陳腐な内容だが、二巻からアクの強いキャラも登場し、そこからジェットコースターのように話が急展開していく。 超オススメかと問われれば答えはNOだが、嫌いではない、こういう漫画。意外とあちこちに伏線張られてるし、主人公は常にシリアスで明日をも知れぬギリギリの状態なのに、結構ギャグが多い(笑)のも好きな理由の一つ。好き嫌いがかなり分かれる内容(と画)だとは思うが、スピード感があり、先の展開が読めない~!という漫画が好きな人にはオススメ。

 

 

 

 

 

 

 

 

■こんな人にオススメ

展開が速いのが好き

スプラッタホラーが好き

伏線があり、徐々に謎が解けていくのがイイ

強烈な笑える変態キャラが見たい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ここからネタバレ含むレビュー↓↓↓ 広告


 

 

 

 

 

 

 

 

この漫画に良い味を加えてくれるのは、なんといっても不良警察官

魔法少女オブジエンド

1巻であれだけ命カラガラ逃げてきたシリアスシーンでいきなり下半身丸出しのキャラ登場(笑)。それまで嫌と言うほどスプラッタ劇場を見せられていた読者はいい加減この流れにゲンナリしてきた頃だが、いきなりノリの違うキャラが登場したことによって再度物語りに引き戻すことに成功している。後々主要人物の一人になっていくのだが、サバイバルの仲間という位置づけよりも、突然起こったわけのわからないディザスターを一つずつ解明してくれる役割を担っている。魔法少女のステッキが人間も使用可能と気付いたのも、過去に飛ばせる魔法少女の存在に気付いたのも彼だ。 芥とハナちゃんのやり取りなんかもクスっと笑えるくらいの面白さはある。このキャラがいなかったらこの漫画は単なるスプラッターパニック物に成り下がっていたし、毎回のシリアスすぎる展開に飽きられるのも早かったと思う。

個人的にひたすら人が死んでいくだけのギャグ要素ゼロな漫画は読んでいて疲れてしまうので、この漫画のようにちょいちょいギャグが入ってくれるととても読みやすくて良い。 登場した時は即死キャラだと思っていた鞘野が実は児上の将来の嫁とは思わなかった。このように後から「実はヒロイン」となっていく手法もなかなか斬新で良い(しかも最初はいじめっ子と思われていた二人の内の一人って、いかにも脇役らしいのに)。

先に伏線を張っておくスタイルも嫌いではない。が、過去と然パラレルワールドに飛ぶは微妙・・・。漫画にタイムスリップネタが使われることは多々あるが慎重に使わないと読者は展開についていけなくなってしまう。なぜなら、タイムスリップは簡単に意表をつく手段になり、浅はかな演出として読者の目に映ってしまう可能性が高いからだ。この漫画もそう。「過去が~未来が~」とあっちへ行ったりこっちへ行ったりして若干収拾がつかなくなってきている。

それとつくねは実は魔女ってうーん、これ、最初からこの設定だったのかな(笑)しかも若干アクション要素も強くなってきちゃったし。風呂敷を広げすぎて収拾付かなくなってしまうんじゃないかと心配な今日この頃・・・。もう少し巻数が出たらまたレビューする予定。

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